自転車を盗まれて非常に憂鬱である。これは最近の不幸の一端でしかなくって、実は昨日は財布とかぎを失くした。
 昨日、研究室のアルバイトをしたあと、なんとなくすぐに帰らなかったのが悪かった。生協の本屋に行った。迷いながら学生証もないしと何も買わなかった。食堂で仮眠を取って、それでもまだ寝たりなくて、経済学部のラウンジのソファで眠った。そして帰りの電車で財布とかぎを失くしたのに気づいたとさ。
ああ、つらいなあ、と思いながらも冷静だった。姉の家に電話をして宿を確保したあと、カード会社や警察に連絡をつぎつぎと済ませ、姉の家に着く。そして翌日の朝所沢に戻ってきたのだけれど、来る途中で連絡した鍵屋さんがなかなか来ない。ようやく来た後「これは開かないタイプだねえ」とその人は言う。本当にいくらやっても開かなかった。隣の部屋の人が運よく帰ってきたのでベランダから入れてもらう。ああ、本当に助かった。ちなみに、鍵屋さんは出張代と称して4000円を請求していった。その後、その方に身分証を見せながら下の階の迷惑住人について話す。財布が見つかったとの電話を学校から受ける。「講堂の地下にとりにいくように」
 さて、少し眠ったあと、アホなことにインターンシップの面接に遅刻する。適当な嘘(電車が遅延しました)をついて誤魔化したけれど。直さなくちゃあいけない。その後、携帯を忘れたため、一度家にもどり(何往復目だろう)、相方へ池袋まで会いにいく。深夜、帰ってきて駅前の駐輪スペースがすかすかになっても、私の自転車はなかった。いったい昨日からいくらぶん損失があっただろう、少なくとも研究室バイトを上回ることは確実だ。
 そういえば大阪から面接に来ている女の子がいた。彼女は飛行機を使って一泊で東京に来たそうで、それに比べれば、と思いながらも、憂鬱は晴れない。
 こういうときは、優しさをうまく発揮できなくて、身近な人にいやな思いをさせてしまいそうで怖い。こうやって書くと分かるように、自業自得な理由もおっきいのに、自分のせいじゃなくて世界のせいにしてしまいそうだ。