ねずみ色のスーツを着るにはあまりにも暑すぎる季節なのだが、クールビズな服も持っていないしましてや私服ではとても許されないので、素肌の上からワイシャツを着てジャケットをはおる。そのまま一日が過ぎる。いま、そのワイシャツは一日中歩き回った私の汗をたっぷりとすいこんでいることだろう。そう、帰ってくるなりシャツからジャケットからスラックスから脱ぎ捨てた結果、私は今上半身裸だ。服と一緒に脱ぎ捨てたいものがたくさんあったのだろう。